京菓子について その2

おまかせ京都スタッフの木村です。

京菓子について再びお話したいと思います。

 

その1からの続きです。

 

京菓子は、直接的な表現だけでなく、様々な要素で場にふさわしいことを表現します。

 

色・形状・におい・銘・季節

 

この5つの要素で表現します。このときの「におい」というのは、香りのことではなく、菓子にさりげなく追加するあしらいのようなもののことを指します。

例えば、11月にお出しする菓子には、霜月(11月)ということで、最後に白い粉を少し掛けて、朝方に降りる霜を表現します。暗に11月を連想させます。同じ菓子でも10月に出すときは、白い粉はまた別の手法になったりします。このように、粉を添えることを「におい」と言うそうです。

 

具体的にその事柄を直接表現せずに、見る方の教養を要求します。また、手がかりから、作り手が表現したかったものを連想させ、その菓子が出された理由までも食べ手にわからせてしまう工夫があり、そして、口の中に入れると本当においしい、人の5感をすべて刺激して楽しませるようになっています。

 

どうですか?京菓子って素敵じゃありませんか?

食べられる機会がありましたら、ぜひ菓子のわけを考えてみてください。

 

京菓子を口にするときには、時間と空間を広げて楽しんでください。

 

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://www.omakase-kyoto.com/mt/mt-tb.cgi/308

コメントする